3K --- kiss kiss kiss (ワンピ ゾロ×サンジ)
見張り台へ上がるとサンジの丸くなった背中があった。
「おい」
声をかけると振り向いたサンジは目を擦った。よくスキを見せる。
無防備で、気づくと子供に還っている。
「お前寝てたろ」
「寝てねえよ、ちょっと眠気が来て、」
立ち上がろうとするのを引き止めて、ゾロは横に座った。
「何だよ、交代だろ。俺、眠いんだよ」
機嫌の悪い顔を見せるサンジに、酒瓶を見せた。
「あーっ! てめ、また勝手に」
「一杯やろうぜ」
栓を開けて差し出した。サンジが奪い取り口に含む。
「これで共犯だ」
「寒いから飲んだだけだ!」
サンジはゾロに瓶を押し付けると、立ち上がろうとした。
「だからここにいろって」
「俺は眠いんだ」
「だったらここで寝ろ」
「こんなクソ狭いところでどうやって寝るんだ!」
「いいから」
ゾロが意味深な笑いを投げかけて手を取ると、サンジは渋々従った。
「俺は寝るからな」
「寝ろよ」
「俺はツマミじゃねえからな!」
「わかってる」
ゾロは笑いながらサンジに毛布の半分をかけた。
「やっぱさみーよ。下で寝る」
頬を赤くしてサンジが言った。
ここまで酔わせばもう下へ降りるのは無理だ。
「飲み足りねえんだ」
機嫌が良くなったゾロは酒を含んでサンジの唇に押し付けた。
口移しで飲ませて体に触れる。
「やっぱ、ツマミじゃねえかー」
押し倒され、足も伸ばせずにサンジが唸る。
「ツマミじゃなくてマーキングだ」
「はあ!? もっと俺に失礼だろうが!」
サンジが叫んだ。酔っ払って声が大きい。無防備すぎる。
「迷子になんなよ」
ゾロは三回キスをした。額と、唇と、胸に。
迷子はてめーだろ、ドロドロに酔っ払ったサンジが
呟くのが聞こえた。
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